の基本性能

耐水性能

屋根に求められること、それは雨などから家を守るための『耐水性能』です。
日本の年間降水量は平均1500mm~2000mm。多い地域ですと、実に4500mm以上にも達します。
この多量に降る雨に対し、瓦屋根は優れた耐水性を発揮します。
瓦は陶器質ですから、ほとんど水を吸いません。しかも、陶器質特有の滑らかさが雨を流してくれます。
あのうねうねとしたデザインも、雨をすばやく流し落とす為です。
もちろん、屋根の下地を含め屋根全体としての耐水設計・耐水工法も確立されています。

耐火性能

隣家の火事による類焼を防ぐための重要なポイント、それは屋根材の『耐火性能』です。
昔は草葺きや板葺きだった屋根が、瓦屋根へと移行してきた歴史がありますが、その理由の一つもこの耐火性でした。
瓦は1100℃以上の高温で焼成されます。つまり建築基準法で指定されている安全な“不燃材”なのです。
瓦屋根は、火事による屋根からの類焼を防ぐのに効果を発揮します。

耐寒性能

日本は、真冬になると氷点下になり屋根が冷たい外気にさらされる地方が多い土地です。
ですので、水分の凍結による屋根材の損壊、そして損壊にともなう雨漏りへの対策が設計する上で大切になってきます。
屋根材の損壊や雨漏りの対策としては、凍結に強い屋根材の選択、小屋裏換気システムの導入などがあります。
瓦屋根はこの『耐寒性能』でも優れた総合品質を確保していますので、実際に雪国でも広く採用されています。

断熱性能

屋根は真夏の高温や真冬の寒気にさらされますので、屋内と屋外をさえぎる高い『断熱性能』が必要です。
現代の建築は高気密化が進んでいますので、居住空間の快適性を確保するためには優れた断熱性能が求められます。
瓦には山と谷の部分がありますが、そこが自然な通気孔となり、屋根裏を適度に換気してくれます。
竹村瓦店の“換気瓦”は、通気孔を設け一般の瓦よりもさらに通気性を良くしています。
また、屋根の下地に断熱材を施工すると室内の熱損失を低減し、四季を通じ快適な居住環境の確保に役立ちます。

耐震性能

耐震対策で重要なのは『屋根材と建物との強固な結合』と『屋根材の軽量化』の二点だといえます。
瓦屋根はかつての土葺工法に変わって、引掛桟瓦葺工法が現在の主流です。
引掛桟瓦葺工法では、瓦は釘で桟木に確実に固定されるため、地震による落下の被害が大きく低減します。
そして軽量化の面でも、瓦自体の軽量化、引掛桟瓦葺による瓦屋根の総重量の軽減が図られていますので、耐震性能は優れたレベルに達しています。

耐久性能

屋根は風雨や寒暖の差にさらされるなど、一年中過酷な条件にあります。
住まいの耐久性を考える場合、建物構造の強度とともに屋根材の耐久性は慎重に検討しなければいけません。
高温焼成される硬い陶器質の瓦は、耐久性においても万全の信頼性能でお応えします。

の種類

瓦にも様々な種類があります。
建物やデザイン、求めている性能や価格を考慮してご検討ください。

粘土瓦

粘土瓦とは粘土を主原料として焼成して製造される瓦のことです。
陶器瓦と呼ばれることもあります。日本で一番多く使用されている屋根材が、この粘土瓦です。
粘土瓦の特徴としては住宅用化粧スレートより、重く厚みがあるので重厚感はありますが、その分価格は割高になります。

セメント瓦

セメント瓦とは、セメントを主原料として成形、表面処理をしてつくられた瓦です。メーカーごとに製法に違いがありますが、近年は高機能な商品も開発されています。
セメント瓦の特徴としては、衝撃に強いという点と材料の寸法精度が高い点が挙げられます。

スレート瓦

天然のスレートを使った屋根や、彩色石綿セメント板という薄いスレートの屋根材です。
この材料も、材料の厚み、デザインなどから、値段は様々。
また、天然スレート以外は屋根材の表面を着色している材料が多いので10年以上経つと色落ちが始まり、表面を塗り直す必要があります。

金属瓦

金属製の屋根は素材や形状、製法も実に多くの種類があります。
特徴は、軽いので施工がしやすいという点と燃えにくいという点です。
長尺の寸法の材料があるので、大型物件等によく利用されています。
昔から神社仏閣などにもよく利用され、勾配の緩い屋根形状にも利用できる工法があるのも特徴です。

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